次世代DJたちが集うHype Sync Recordsの「新しいパーティーのアリ方」

更新日:7月6日

Hype Sync Records(以下H.S Records)を知っているだろうか?まだ多くの読者は名前すら聞いたこともないかもしれない。

2021年に設立され現在渋谷を拠点とし、東京のアンダーグランドなミュージックシーンを牽引しうる存在として成長を続ける新設の独立系レーベル、Hype Sync Records。彼らは未だパーティの主催としては2度しか開催の経験がない。しかしその両イベント共に円山町の老舗クラブであるWOMBで行われ、初開催の4/9のメインフロアは大沢伸一ことMONDO GROSSO、第二回は6/3では凱旋来日のQrionの裏でのブッキングであった。

そんな日本を代表するエレクトロアーティストが注目を集める中、彼らの主戦地であるWOMB 1Fは多種多様の若者が熱狂しH.SRに魅了されていた。

これだけの大物ゲストの裏側で若者を魅了させるイベントには何か理由がある。

今回対談形式でインタビューをしてみた。







H.S Records Interview


Kotaro「自分が格好いいを自分で決めて良くて、こんな仕事他にないから」

Q:まずH.S Recordsが結成された詳細を教えてください。


Michel :僕はバンドをやってるんですけども、別のプロジェクトとしてソロ活動をしたいなって去年の夏頃にumiくんと遊んでいる時に話していたんです。僕もumiくんもルーツがロックで、そこから好きになった電子音楽であったりポップスもその文脈を同じように通じていたので一緒にやろうよと。


umi:初めは本当に軽いノリで何かやってみようかって。Michelも僕も当時活動していたバンドやグループに母体となるレーベルがあったので、それらとは違う組織を新しく作ってそこから2人の活動であったりを発信する方が身軽だねという結論からレーベルを作りました。


Michel :レーベルというかプラットフォームのようなイメージでした。


umi:僕らが活動する基盤であったり、ここから活動しますよっていうものがあった方が周りにも説明しやすいねという理由です。別にレコードじゃない可能性も全くありました。名前は夜中電話で話してノリで決めました。


Michel :僕はDJとして出演が結構多かったのでその活動もしつつで楽曲制作を進めていたんですが、H.S Rを作って少しして6.doと出会ったんです。初めて6.doと会った時は、同族嫌悪的な感覚で正直ちょっと気に食わないなって感じだったんですけど笑


6.do:爆笑


Michel :車が好きだって言っていたので、何が好きなのって聞いたら6.d0が超渋い声で「RX-7...」って笑


全員:爆笑


Michel :こいつちょっとセンスあるやんって、俺もめっちゃRX-7好きで。次の週のVISIONでの出演を確認したら、僕のタイムテーブルの後に彼がブッキングされていて、お互いに45分ずつでのセットだったので試しに二人で90分のB2Bやってみようよって誘ったら快く受けてくれたんです。それでVISIONでぶっつけ本番でやったらちょっとあり得ないぐらいに盛り上がって、そこから僕ら2人のブッキングが急激に伸びて、集客もそれなりに伸びました。


umi:僕は6.doと喫煙所で話をしていて、彼が作曲をしていることを知ってお互いに曲を聞かせあって気に入ってこいつHSRに入れたいなと。MichelはDJの方面でこいついいな、僕は曲を作るって意味でこいついいなって、それでMichelが喫煙所に来たタイミングで6.doをうちに入れたいと伝えようとしたら「6.doさ、、、」って被って特に僕とMichelで話すこともそこまでなく速攻入れた感じです。


Michel :僕のソロ活動としての話に戻るんですけど、元々ヒップホップだったりロックの楽曲をやることからテクノとかそういうクラブミュージックに変わったのには色々理由があって。クリエイティブクルーとしての活動で見た時に、今日本でしっかりアンダーグラウンドな音楽でレーベルを作ったりとか、映像もできてDJもできて曲作りできて、それを体現しているようなパーティーをやっている団体若手でいないなと思ったんです。そういうものをヤンキーべースな人間がしっかりやった方がブチ上がるんじゃないかと。それにはちゃんと裏付けがあって、例えばKing GnuとかPERIMETRONとかmillennium paradeというか常田大希周りですね。いわゆるめちゃめちゃアートヤンキー的な 、やってることの中身はしっかり音楽オタク的な内容で、それをあのルックスやビジュアルで忠実にこなすっていうのが彼が第1印象で最高にかっこいいなと痺れたんです。それをクラブカルチャーに対してしっかり落とし込んだら、ワンチャンいけるところまでいけるんじゃないかというふうに思ったので、いったん僕のソロ活動はやめてDJやパーティでクラブシーンに俺らがどれだけ影響を与えられるのかを確かめようということで、今の動きをしています。


umi:3人になって映像込みでMIXを収録しようってことになったんですけど、撮るんだったら定点ではあるとしてもカメラマンが必要だし、映像をいい感じにしてくれる人が必要だなって話になって、KotaroがMichelに呼ばれました。



Michel :Kotaroとは付き合い自体だけで言えばめっちゃ長くて。というのも僕めっちゃTwitterをやってた時期があって、Kotaroもめちゃめちゃツイッターで尖ってた時期があって、こいつめっちゃおもろいやんってフォローしたらなんかフォローバック返ってきて。当時彼は名古屋に住んでた時だったから、東京に来る度に何か撮影したりくだらないことを話したりとか、どこのクラブがイケてるかみたいな話とかもしていて。しばらく経って彼が上京して、自分で個展やるとなった時に、モデルを僕がやったんです。その時、Kotaroは僕を使ってたんで俺もKotaroを使わせてもらおうと思って、一番最初の撮影はご飯おごるからでカメラしてくれないかってお願いしたのが最初です。


Kotaro:今はもう奢ってくれないけどな笑


umi:それが2,3回くらい続いて、初めてのパーティーを4月にWOMBでやらせていただくのが決まったんです。そこでティザーを作ろうと。映像や写真担当のKotaroと音楽担当の僕が一緒に作業をすることになったんです。その時はKotaroの家で僕が1ヶ月くらい入り浸ってた。4月のうち25泊くらい。ほぼ毎日2人で過ごしていく中でいろんな話をしていたんですけど、そこでKotaroが「こんなに好き勝手やって、自分が格好いいを自分で決めて良くて、こんな楽しい仕事他にない」みたいな。それで加入してもらいました。


6.do:A N Nちゃんは??


Michel :A N Nは元々HIPHOPのDJで、最近はエレクトロに振り来たプレイもよくやる。当たり前かのようにDJもいいし、ルックスもいい、しっかりとした個性もあるから初回のH.S Rでブッキングさせてもらいました。それで本番ガチっと1回目でめちゃめちゃハマって、正直かなり期待はしていたんですがそれを上回る勢いで超ブチ上げたんです。彼女をH.S RのレギュラーDJにしないとスゲーもったいないなって。


6.do:あとやっぱ野郎ばっかりだから華があるよね


Kotaro:まあ、ざっとこんな感じっすね。


Tacos「そういうバックボーンを汲み取らずに浅はかな部分だけ汲み取ってやっちゃおうって奴はマジで増えたよね。」

Q:様々なパーティーが各所で開催される中での自分達のパーティーでのGuest DJのあり方や考え方を教えてください。


Kotaro:ぶっちゃけ音楽が好きで盛り上げてくれたらなんでもいいのかもしれないけれども、僕らと一緒にやって僕ら以上にフロアやパーティ自体を盛り上げてくれる人がいいですね。


Michel :僕らと同じくらいオタクで、かつただDJをするだけだったりイベントの出演者というだけではなく、パーティーをしてくれるDJを考えた時にあんまり見つけられていないんですよね。常に募集中です。あとは何を着ているかとか、どんなパーティーで遊んでいるかとか、誰と遊んでいるかというDJをしていない部分を結構大事だと考えています。僕らは割りとそっちをずっと見てる。めっちゃ上手くても。


umi:でも最近多くない?「パーティー出してよ」みたいな人。Michel のパーティーめっちゃイケてるねーみたいな。


6.do:なんで逆にパーティー作んないんだろうね。


Michel :オタクじゃないからですかね。例えばみんなで集まったとかにボイラールームとかKeep HushとかHÖRとか、そういういろんなチャンネルをプレイって言うよりかはどういう雰囲気で、どういう時にどういう曲が入るのか。ジャンルとしてそのプレイを見てるというよりも、パーティーとしてそのプレイを見た話をするんです。



umi:1時間前後のプレイを見て「あなたの感想をどうぞ」、実際にプレイして「何番目のあの曲を入れた意図だったり文脈の構成意図は何?」と聞いた時に、しっかり解答を出せない人間がパーティーを作ろうと思っても良いパーティーは作れないと思います。


6.do:何かいろんな分野のことにも言えますけど、あの時こうした理由は何って言われて答えられない人はな…という。


Michel :かといって、何かただ盛り上がるだけのパーティーしたい訳でもないから


Tacos:でも、そういうバックボーンを汲み取らずに浅はかな部分だけ汲み取ってやっちゃおうって奴はマジで増えたよね。


umi:とりあえずレーザーでかっこいい演出をしようとか、とりあえずブースを真ん中に置けばかっこいいから盛り上がるわけじゃねえんだ、バカ野郎って笑


Michel :自意識過剰かもしれませんけども、正直そういうことは最近少し多いと思います。僕らが初回のH5R2でWOMBの一階でブースを置いた形でパーティーをやった後の1ヶ月間ぐらいのパーティーでは同じ形式のパーティー超多かった。別に僕らの専売特許ではないですけども。


umi:表層的にしか理解してないんだろうな。


Tacos:それが真ん中にあるから盛り上がったんじゃなくて、って話よね。この記事めっちゃ荒れそうだなー笑


umi:荒らしてる人間は心当たりのある人間だから。そもそもパーティをどういったものに作り上げていくかという考えをしてないのはダメでしょう。それなりに実績があって、いろんな経験をしてる人間がいるから一義的に僕らの後に同じ形式でやっているパーティが悪いものだとは思いませんが。


Michel 「色んな人を巻き込んでパーティーをその場で時間として、その人たちも共有するっていうのが込みでDJなんじゃないかなっていうを体現したい」

Q 今の世の中のパーティーの音楽というところに関して言うと、「ジャンルごと」になりがちだと思う。それに対してDJがパーティーしてない人多いよね。


Michel :今僕はバンドもやっててDJもやってるんですけど、DJだけのパーティーっていうのがあんまり好きじゃないんです。オールナイトで。普段、結構遊びに行くTipsっていう今度ASIAで5周年を迎えるパーティーがあって、僕らも出させてもらうんですけど、このイベントってDJとバンドが交互になっていているんです。DJはバンド間の転換というよりかはしっかりDJをする。昔のオールドスクールやUKのパーティーを模していて、DJもバンドも関係なく一緒にイベントを創っている。そう考えた時に某クラブのサブフロアって底知れてるじゃないですか。


Tacos:まあブッキングがテキトーだよねまず。


Michel :DJとしてというか、パーティーとしてブッキングが適当ではそもそも良くないし、お客さんの入りの評価にしても結局人数呼べば別に盛り上がっててもそうでなくとも、どっちでもいいみたいな。DJがパーティーをしないってことは、DJという仕事をしているに入らないんじゃないかと思います。DJをやる上で凄い僕らのリファレンスになってるボイラールームとか、Keep Hush とかDef TVとかオタクなベース系をしっかりやってるパーティーとかはそもそもの母数が違うっていうのがあるけど。



Tacos:日本って良くも悪くも外部との交流がないし、英語だったりで明らかに違う文化の人たちと会話することもないから閉塞的になりがちではあるよね。母数という話ではそこが大きいしパーティーの雰囲気であるとかの違いはそこにあるのかなと思う。


Michel :めちゃめちゃ注目されているパーティとかって、DJだけであの再生回数だったり、主催含めた彼らが考えるかっこよさが伝わってくるのはすごいことだなと。DJをやる上で曲ディグったりするじゃないですか、そういうものが普通にYouTubeでメディアみたいな動きをしていて、すごい目に入ってくる。色んな価値観のお客さんがいて、かつジャンルレスと言われている今の世の中で、1晩中テクノとかドラムンベースみたいなイベントをやり続けることに意味があるのか。そういった疑問をずっと持ちつつも、色んな人を巻き込んでパーティーを圧倒的な生感で共有することを込みでDJなんじゃないかなと。そういうことが体現できるようになっていきたいですね。言ってしまえば重鎮の方々だったり既にある程度の知名度や立場を持っている方々より、ただただ若い連中がこういうことをやった方が影響力や巻き込みの勢いもあって注目してくれる人が多いじゃないですか。そういう機会をWOMBからいただいたからには、そういう形であり続けたいですよね。


Q.愚問かも知れないけど、音楽という話だけじゃなく、自分達のやりたいことを広げるために今後何をしていきたい?


umi:バラバラかな。みんなでこれを成し遂げたいから、みんなで頑張ろうみたいなスタンスではあんまりない。


Michel :何か単純に僕らの共通項として、共通で会話できる内容がDJだったり音楽であるということで今成り立ってるってだけなんです。例えばこれが映像だけでもいいし、バンドでも、なんなら一緒に店をやるとかでもいいです。


umi:死ぬまでDJしていたいから頑張ろうねっていう感じではないんです。何か副産物としてそういうことになったら、それはそれで楽しいと思うけど、ただ何か分かりやすく回答を出すとすると、なんか各々違うか各々しゃべればいいと思います。


Michel :6.doはRX7に乗りたい


全員:爆笑


umi:僕はサラリーマンしたくないから。普通に無理。自分が頑張ったものに対して、成果がシンクロするかというとサラリーマンはそうでないことが多いし政治とか苦手です。営業とかで個人でやるんだったら別だけど。何かやってて、飽きないならなんでも良いんですよね。


Michel :まあイベントでにおいて段階的な話をすると、まずメインでやりたい。まずラウンジで盛り上がって、メインで盛り上がってで、全フロアを借りて盛り上がって、ゆくゆくはフェスもやりたい。


umi:そういうことが向こう5年くらいに見えたら良いなと。そこから先はわかんないですね。ただでさえH.S Records作って云々やるまででここまで大きくなると思ってなかったし、5年前にDJをやっている自分なんて想像できなかったので。


Michel :まあ端的にいうとチヤホヤされたい笑


Kotaro:まああと海外は行きたいよね。


Michel :真面目に話すと一番はやっぱり海外です。日本と圧倒的な母数の違いがあるし。まあ僕らがここから海外で盛り上げてたら夢あるし、次の世代に対しても良い刺激になってくれるかなと。


umi:当たり前ですけど、僕らだけでは日本のクラブカルチャーや音楽を変えることはできないですし、前の世代の方々がやってきてくれたことを踏まえて同じ世代や次の世代を通してもっとたのしくなればいいなと思っています。





そんな彼らの詳細は以下で要チェック!


H.S Records

instagram hype.sync_records

DJ Mix youtube


Photographer Kotaro Yamada

Intervier Yuto Takoshima a.k.a Tacos Special Thanks WOMB



閲覧数:169回0件のコメント